実現活動リポート
福島県の新スローガン「ひとつ、ひとつ、実現する ふくしま」に思いを重ね、「実現」に向けた取組を実施する方々やPRツールを積極的に掲出いただける方々を「広報隊」として募集しています。 本リポートでは、広報隊の活動をご紹介します。
【ふくしまの笑顔】を実現する。
郡山ザベリオ学園小学校 6年生
【餃子を福島県の名物に】を実現する。
ふくしま餃子の会 会長(取材当時)
高橋 豊さん
【みんなで協力して作る未来】を実現する。
伊藤物産株式会社 代表取締役
伊藤拓未さん
【魅力あるモノづくり】を実現する。
株式会社デンソー福島
【フルーツ王国ふくしまを全国に】を実現する。
やまこう紺野果樹園
紺野孝一さん・紀子さん
【『運ぶ』を通じて、より良い暮らし】を実現する。
ヤマト運輸 福島エリア スタッフ一同
【ソースカツ丼で、会津の魅力を世界中に】を実現する。
名物カツ丼の店 白孔雀食堂
内藤 信昭さん
【「毎日1cm努力」の実践によって、一人ひとりの夢】を実現する。
県立石川高等学校
【地域の人同士がつながる場所づくり】を実現する。
湯本駅前ミニシアター Kuramoto
蔵田 悠子さん
【「食の安全・安心」と「地域の魅力」の発信拠点に】を実現する。
ホテルリステル猪苗代 スタッフ一同
【福島とともに生きていく】を実現する。
キヤノン株式会社 サステナビリティ推進本部 社会文化支援課
【未来につながる電池でクリーンな世界】を実現する。
株式会社クレハ 生産・技術本部 いわき事業所
【福島の魅力を発信する浜の駅】を実現する。
浜の駅松川浦
常世田隆さん
【持続可能な自立した地域社会】を実現する。
株式会社小高ワーカーズベース
和田智行さん
【癒やしのブルーベリー農園でみんなを笑顔に】を実現する。
ベリーズパーク郡山
城 清里仲さん
【農業でこどもたちの豊かな心を育む】を実現する。
喜多方市立熱塩小学校
【地域の宝から里山カルチャーを発信し明るい地域づくり】を実現する。
たまかわ観光交流施設 森の駅yodge
遠藤雅人さん
【すべての人に開かれた施設で地域の賑わいを創出】を実現する。
Jヴィレッジ
【伝統を守り新しい挑戦で県産品の魅力発信】を実現する。
笹屋皆川製菓
渡部美佐さん
【福島から水産物のおいしさを広く伝える】を実現する。
株式会社 林’養魚場
【被災隣県だからこそできる復興支援】を実現する。
河北新報社 今できることプロジェクト
【地域社会への貢献を通した福島の魅力発信】を実現する。
酪王協同乳業株式会社
代表取締役社長
鈴木 伸洋さん
【100年後まで続く酒造り】を実現する。
有賀醸造合資会社
常務
杜氏
有賀裕二郎さん
【地産地消で農家の皆さんを元気に】を実現する。
農村食堂「里のカフェ」
泉浩樹さん
【来場される皆さんの笑顔】を実現する。
有限会社 岩瀬牧場
【福島県の復興と地域活性化】を実現する。
関東学院大学の学生の皆さん
【地域の営みをより豊かに】を実現する。
私設公民館「いとなみ」
佐々木雄介さん
【東京で故郷・福島の魅力発信】を実現する。
人形町 和酒 焼鳥 ももふく
女将 能登玲さん
店主 能登謙二さん
【人と人とを結ぶ】を実現する。
はじまりの美術館
【ゲストハウスから賑わいの再生】を実現する。
guest house COCODA
代表 大澤和巳さん
【地域の農業とコミュニティの力に】を実現する。
特定非営利活動法人 野馬土
理事 酒井ほずみさん
【ふくしまへの愛の輪を広げる】を実現する。
肉の秋元本店
専務取締役
秋元雅幸さん
【地域と協働し持続可能な野菜栽培】を実現する。
福島県立修明高等学校
生産流通科 野菜専攻班
【特撮文化の継承とクリエイターの育成】を実現する。
須賀川特撮アーカイブセンター
スタッフ一同
郡山ザベリオ学園小学校は、郡山市にあるカトリックのミッション・スクールです。
私たちは、5年生の時から、さまざまな教科を通じて「SDGs」について勉強し、学んだことをプレゼンテーションで発表するなどの活動をしてきました。
6年生となった今年は、SDGsの2つの目標、2『飢餓をなくそう』、11『住みやすいまちづくり』 を学習テーマに活動していきます。
テーマについて「考える」だけではなく、小学6年生だからこそ考えられる“アイデア”を大切にしながら、解決するための「行動」をすることで【ふくしまの笑顔】を実現したいと思います。
3学期には今年1年間の学習・活動の成果を発表し、実現したことを報告する予定です。
私たちならではのアイデアで、福島県、日本中、世界中に笑顔を届けられるように頑張ります。
「ふくしま餃子の会」は、2003年に発足し、福島の餃子の魅力を県内外に発信しています。
福島市の商店街の活性化のため、餃子の試食会や講習会など小さなことから活動を開始しました。
今では、イベントに参加し、たくさんの方に味わっていただけるよう、一度に700個を焼くことが出来る直径120cmの大鍋で餃子を提供するなど、会の活動は拡大しています。
8年に渡る活動の成果もあり、今では、「円盤餃子」は福島市の名物として認知されるようになりました。福島市以外でも提供するお店が増え、今よりもたくさんの人に福島の餃子を好きになってもらいたいと思い活動を続けています。
これからは、今までどおりの活動を続けていくことはもちろんのこと、今までに参加したことがない県内外のイベントにも参加するなど、新しいことにもどんどん挑戦し、「円盤餃子」が福島市の名物にとどまらず、福島県を代表する名物となるようにひとつ、ひとつ、実現していきたいと考えています。
伊藤物産は、建設資材などを取り扱う商店です。震災後、双葉町では買い物ができる場所がなくなってしまったため、地域の復興の後押しになればと思い、令和2年8月に開業しました。
震災以来、町内で初めて開店した商店ですが、町は復興に向けた工事の最中ですので、周囲の建設現場で必要とされている資材の取り扱いからスタートしました。工事業者の皆さんや町内外の地域の皆さんに求められる商品を取り揃えようと、来店された方たちの要望を聞きながら、ひとつ、ひとつ、取り扱いを拡大しています。
双葉町では現在も全町避難が続いていますが、2022年の春には町の一部で町民の帰還が開始される計画が示されています。
帰還される町民の方々の助けになるべく、日用品やDIY関連商品などを充実させる計画や、さらには、人が集まり、コミュニケーションが生まれる場所づくりなども検討しています。
今後の復興の状況に合わせて、地域の皆さんと協力しながら、双葉町の未来を一緒に実現していきたいと考えています。
2008年4月、株式会社デンソー福島は田村市に設立しました。
自動車部品の生産・供給を行うデンソーグループの東日本の生産拠点として、カーエアコンなどの製造をはじめました。
製造する部品は、ひとつ、ひとつ増え、工場も大きくなるなど、福島県の皆さんやお客様に支えていただきながら、事業を拡大しています。
福島県の皆さんに感謝とモノづくりの魅力を伝えるため、県内の子どもたちを対象にした工場見学や、スポーツイベントへの協賛、夏まつりへの参加など、さまざまな取り組みを実施しています。
これからは、よりたくさんの人にモノづくりの魅力を知っていただけるよう、スローガンのバッジの着用やポスターなどを掲出しながら、活動を続けていきます。
デンソー福島は、これからも福島県の皆さんと一緒に「魅力あるモノづくり」を実現していきます。
県の新しいスローガン同様、ひとつ、ひとつのチャレンジを実現し、明るく活気あふれる最先端工場を目指していきます。
やまこう紺野果樹園は、福島市飯坂町にある果樹園です。
さくらんぼにはじまり、桃やラ・フランス、りんごなどさまざまな果物を栽培しています。
肥料の配合にこだわった土壌づくりだけでなく、福島市内でも数少ない「雨よけハウス」での桃の栽培など、果実の糖度をしっかり保つ取り組みをしています。
こうしたさまざまな工夫や多くの手間、たっぷりの愛情をかけてできるのが、甘味と酸味のバランスが良い、紺野果樹園自慢の果物です。
私たちの育てた果物を食べて笑顔になってもらうために、ひとつ、ひとつ、丁寧に愛情を込めて栽培をしています。
夫婦二人でやっている果樹園ですが、私たちの行っている『ひとつ、ひとつ』を、新スローガンのポスターやマグネットなどのPRツールを活用しながら、紺野果樹園の味とともにたくさんの人に伝えていきたいと思います。
そして、福島県がフルーツ王国として全国から認めてもらえるように、自分たちにできることをひとつ、ひとつ、実現していきたいと考えています。
ヤマト運輸は、昨年創業100周年を迎えました。
これまで支えていただいた地域の皆さまに改めて感謝を申し上げます。
皆さんに馴染みの深い「宅急便」ですが、発売初日は11個の取り扱いからのスタートでした。
今では、年間17億個の宅急便を扱うまでに成長するなど、創業以来、『運ぶ』こととで社会的なインフラを支えながら、様々な挑戦を実現してきました。
ヤマト運輸福島エリアは、「実現する」という県の新しいスローガンに共感し、今回、スタッフ全員で『広報隊』に参加しました。
広報隊として、宅急便のセールスドライバーが缶バッジを着用し、皆さんに御荷物をお届けします。
また、荷物の配送受付をしている宅急便センターでは、ポスターやのぼり旗を掲示するなど、
「福島県の皆さんの想い」を宅急便の知名度を活かしながら、発信していきたいと考えています。
『ひとつ、ひとつ、実現する ふくしま』とともに、『運ぶ』を通じて、地域の皆さんの求めるニーズに応じた最適なサービスを提供できる企業を目指していきます。
「名物カツ丼の店 白孔雀食堂」は、会津若松市で76年もの間、名物カツ丼を作り続けてきました。地産地消を意識し、食材は会津産が中心。会津清酒をたっぷり加えた秘伝のソースは、継ぎ足しで作るこだわりの味です。1杯の丼に「会津」がぎっしり詰まっています。目指しているのは関わるものすべてが会津産という、地産地消にこだわった会津ソースカツ丼です。
会津のカツ丼を全国に広めたいと、2004年に「伝統会津ソースカツ丼の会」としての活動を始めました。活動が軌道に乗った頃に起きた東日本大震災。数々の風評もありましたが、くじけることなく地道にカツ丼を作り、福島の食べ物の安全性やおいしさをアピールしながら全国を回り続けました。県のスローガンと同じように、ひとつ、ひとつの活動を続けることで、お店にも震災前のようなにぎわいが少しずつ戻ってきています。
これからもソースカツ丼を作り続けることで、全国そして世界中の人に福島の現状を知ってもらいたいと思っています。またこのカツ丼の魅力を今後もどんどん広めていきたいです。
県立石川高等学校は、大正12年に福島県石川実科女学校として設立されました。
生徒一人ひとりが自分で考えた目標を達成するため、「毎日1cm努力」を実践しています。自分の夢に向かって考えながら行動し、小さなことでもひとつ、ひとつ、毎日努力を続ける取り組みです。
一人ひとりの努力に加え、今年度から学校全体での取り組みとしてスタートしたのが「いしかわMOTTAINAIアクション宣言」です。SDGsを意識しながら、学校や学年単位で力を合わせ、さまざまなアクションを実行していきます。その一環として、生徒会では校内で菜の花栽培を始めました。菜の花は校章にも描かれ、かつては町のあちこちに咲き誇っていました。学校周辺で少なくなってきた菜の花を、自分たちの手で育てて学校や地域を盛り上げたい。もう一度、菜の花を学校のシンボルにしたいという想いを込めてみんなで作業しています。
石川高校ではこれからも、生徒一人ひとりが「毎日1cm努力」を重ね、学校や生徒それぞれの夢を、ひとつ、ひとつ実現していきます。
「街を元気にしたい」という想いで2019年に立ち上げたのが、「湯本駅前ミニシアター Kuramoto」です。
立ち上げのきっかけのひとつに、私自身が育児中に大好きな映画を全く見られなかったことがあります。子育てで忙しいお父さんお母さんたちにも、ゆっくり映画を見てほしいという気持ちから、ビルの3階を託児スペースに改装し、チャイルドマインダーの資格を取得してお子さんをお預かりできる体制を整え、安心して鑑賞してもらえる環境を作りました。
また、地域には、毎日自宅とスーパーの往復のみという人も少なくないと感じます。この映画館が、出かける目的のひとつになり、地域密着型の映画館として気軽に人が集まれる場所になればと考えています。
最初は静かだった映画館も、少しずつ口コミが広がり、定期的に通ってくれる人が増えてきました。上映後にお客さん同士が映画について語り合ったり、直接感想を話してくれたりするのが本当にうれしいです。
今後も、街のシンボルであるいわき湯本温泉とともに、ここが世代を超えたコミュニケーションの場となり、映画で街を元気にできるようひとつ、ひとつ、がんばっていきたいと思います。
ホテルリステル猪苗代は、磐梯山と猪苗代湖を眼下に望むリゾートホテルです。
ホテル事業のほか、スキー場やハーブ園など、観光スポットの運営も行っています。
私たちのホテルでは、「食の安全・安心」と「地域の魅力」の発信に力を入れています。
お客さまに「福島の食材は安全でおいしい!」と実際に食べて、実感していただけるよう、レストランでは福島牛や県産コシヒカリなど地元自慢の食材をふんだんに使用したメニューを開発し、提供しています。
また、さまざまな目的で訪れたお客さまに、自然や歴史、食、お酒など、私たちスタッフ自身が肌で感じた魅力をご紹介し、新たな発見をしていただくことで、福島のファンを増やし、地域全体をもっと盛り上げていきたいと考えています。
県内外から多くのお客さまが訪れる場だからこそ、今後も「食の安全・安心」と「地域の魅力」を伝えていけるよう、ひとつ、ひとつ、丁寧な発信を続けていきます。
キヤノンはカメラから始まった会社ですが、現在は、その技術を生かし、メディカル機器や半導体露光装置などさまざまな分野で挑戦を続けています。
私たちが大切にしているのが「共生」という理念です。福島県を含め、国内外に拠点があることから、各地の皆さんに支えていただいていることに感謝し、地域のためにできることに取り組んでいます。
特に、福島県内では、東日本大震災以降、避難生活をしている方との撮影会や、県内各地での写真教室など、福島県を元気づける活動を実施してきました。また海外拠点で、福島県の公式イメージポスターを掲出するなど、キヤノンらしい活動でふくしまの今を知ってもらう機会をつくっています。
社内で評判なのが、「福島マルシェ」という物産展です。福島出身者におすすめを聞きながら、社員向けにお酒やお菓子などを販売しています。おいしい福島の味を通して、福島のことを考えるきっかけづくりができればうれしいです。
今後も福島に想いを寄せながら、広報隊としてのPRはもちろん、私たちにできることを、福島県の皆さんとともに、ひとつ、ひとつ、実現していきたいです。
いわき市に事業所を構えるクレハは、「NEWクレラップ」をはじめ、数々の独創的な製品を生み出してきました。
現在、特に力を入れているのが、リチウムイオン電池の材料「KFポリマー」の製造です。携帯電話やパソコンなど、リチウムイオン電池は身近な存在ですが、1991年に世界で初めて実用化されたときからクレハの素材が使われています。
リチウムイオン電池は、電気自動車やドローン、家庭用蓄電池など、これからの未来を支える製品です。より小さく、より高性能な電池が作れるよう、素材の改良や研究など、ひとつ、ひとつ、取り組んでいきます。
今後も、再生可能エネルギーを推進する福島県の広報隊として、クリーンな世界を支える素材づくりを実現していきます。
福島から世界レベルの技術が生まれていること、リチウムイオン電池の進化を支える企業が福島県にあることを、もっと多くの人に知ってもらえたらうれしいです。
「浜の駅松川浦」は、東日本大震災後の相馬の浜のにぎわいを取り戻す拠点施設として、2020年10月25日にグランドオープンしました。
おかげさまでオープンから約1年半、県内外から多くのお客様にお越しいただいています。
福島県は面積が広く、浜通りだけでも地域によりそれぞれに異なった魅力があります。
私は県外出身ですが、この多彩な魅力と人々に惹かれ、福島に住んで7年。店長として、福島の魅力を発信していきたいと考え、広報隊に登録しました。
「浜の駅」としては、特に地元の水産物の情報発信に力を入れています。店内の大型ディスプレイで、相馬での漁の様子などの映像を流し、お客様に大変好評をいただいています。
実は、動画の撮影や編集も自分でやっているんですよ。相馬では若い人達が地元を盛り上げようと頑張っていて、彼らの熱い想いを多くの方々に伝えたいです。
海の幸をはじめとする地元特産物だけにとどまらず、県内のさらなる特産品を掘り起こし、福島県の魅力を発信することで、「福島に行くなら、浜の駅松川浦に行きたい。」と思っていただけるような店づくりを、ひとつ、ひとつ、実現していきます。
小高ワーカーズベースは、2014年、「地域の100の課題から100のビジネスを創造する」をミッションに南相馬市小高区のコワーキングスペースからスタートしました。食堂や仮設スーパーの運営、若い世代の働く場としてのガラス工房の立ち上げなど、課題に応じた取組を実現してきました。
また、南相馬市と連携した「Next Commons Lab南相馬」による地域おこし協力隊の起業支援、宿泊できるコワーキングスペース「小高パイオニアヴィレッジ」での交流など、地域内外を結ぶハブの役割にも注力しています。
さらに、2021年から、震災当時子供だった世代(16~29歳)を対象に大手企業と連携した起業支援事業「NA→SA(ナサ)プロジェクト」を始動させ、新たな人材育成にも力を入れています。
今後も、社会課題の解決を目指す人材が活躍できる環境を作ることで、小高、そして福島が、持続可能な地域社会のモデルになるよう、これからも、ひとつ、ひとつ、実現していきたいです。
「ベリーズパーク郡山」は、2021年6月にオープンしたブルーベリー農園です。県内で初めてブルーベリーの養液栽培を本格導入し、現在では100種類以上、約1,200鉢のブルーベリー・木いちごなどを栽培しています。整腸作用や抗酸化作用などがあると言われているブルーベリーを広く知っていただけるよう、摘み取り体験のほか、ブルーベリーを使ったメニューが味わえるカフェも併設しました。
私が新規就農して農園を始めたのは、闘病や子育てで苦しかった時期に、県内のブルーベリー農園でその味と香り(アロマ)に心身ともにとても癒やされたことがきっかけです。元助産師の経験もいかして、皆さんの癒やしのお手伝いをしたいと考えています。日々の生活と農業の両立は大変ですが、お客様が来るのを心待ちにしながら手伝ってくれる子どもたちに助けられています。
「県のスローガンは城さんのイメージにとても合っている」と、周りの方によく言われます。子どもを持つお母さんをはじめ、さまざまな世代の方にここに来てホッと癒やされてほしい。キラキラの笑顔になって次に進んでほしい。この農園が皆さんの心の土台のような場所になれるよう、ひとつ、ひとつ、実現していきます。
熱塩小学校では、平成19年から教科として「農業科」を設置し、地域の方々の応援のもとで、こどもたちが有機農業に取り組んでいます。
栽培技術を学ぶだけでなく、地域の方々の協力をいただきながら、あえて手間のかかる有機農業に挑戦することで、知恵と工夫で物事を解決していく力や、地域とのつながりの大切さを学びます。
自分たちが育てたもち米と小豆で作った赤飯をご高齢の方へ届ける「笑顔の赤飯とどけ」活動や、地域の方々とともに農作業の合間のおやつを食べる「小昼(こびり)」により、自分が地域の一員であるという意識を育んでいます。
また、感動するほどおいしいと言われる「かんどうかぼちゃ」や「宇津野かぶ」など、地域に古くから伝わる伝統野菜の栽培を通して、この土地ならではの文化や特色に触れることも重要だと考えています。
「こどもたちの鼓笛パレードを見るために、農作業を早く切り上げてきた」などの声を聞くたびに、こどもたちが地域の方々に守られていることを実感します。
これからも地域の方々とのつながりを大切にしながら、こどもたちが地元を誇り、人のやさしさや思いに寄り添えるよう、「ふるさとを愛し自ら学び心豊かにたくましく生きる」ための活動を、ひとつ、ひとつ、実現していきます。
yodgeは、玉川村にある廃校になった旧四辻小学校分校をリノベーションし、2021年7月にオープンした、カフェ併設の体験型宿泊施設です。のどかな里山の丘に建つ校舎は、2007年の閉校後も地元の方々が清掃活動を行うなど、地域のシンボルとして愛されてきました。
地元を愛し、一丸となって地域を盛り上げようと取り組む村の皆さんの思いを尊重して、現代的な要素を取り入れつつも、古き良き校舎の趣を残しています。
蛍や沢蟹が生息する自然が豊かな地域ですので、施設内には、テレビや時計を置かず、お客様には、時を忘れて、日本の原風景のようなロケーションを五感で楽しみ癒やされてほしいと思っています。提供する料理もそのきれいな水と空気で育った地元食材を使用しています。
実はカフェスタッフの一人は、この分校の卒業生なんですよ。
この施設は、行政が小学校をリノベーションして運営する全国に先駆けたモデルであり、都会からの利用者も多いことから、今後は、農業体験や夏祭りなどを実施して、地元のおじいちゃんやおばあちゃんが都会の子供たちと触れ合いながら活躍できる場所にしていきたいと考えています。
また、その活動を通して、玉川村、福島県の魅力を再発見して外部に発信し、明るい未来をつくるベースになるよう、ひとつ、ひとつ、実現していきます。
Jヴィレッジは、日本初のサッカーナショナルトレーニングセンターとして1997年に誕生し、「サッカーの聖地」としてたくさんの方に愛されてきました。
東日本大震災後は原発事故収束の対応拠点となりましたが、皆様からご支援とご協力を頂き、2019年4月に8年ぶりに全面営業を再開しました。
営業再開にあたっては、より多くの方に利用いただけるよう、日本初の全天候型練習場を新設し、サッカー以外のスポーツやコンサートなど様々な大型イベントにも対応できるようにしました。
また、新たなホテル棟を増設して、客室数を大幅に増やし、多くのお客様に利用いただけるよう充実を図りました。
現在は、県内の学校行事などを対象にピッチ利用を平日無料とする企画や、震災学習プログラム、アイマスクサッカーを取り入れた企業研修プログラムなど様々な体験コンテンツづくりにも力を入れて取り組んでいます。
おかげさまでJヴィレッジは今年でオープンから25周年を迎えました。また、2024年からは全国高校総体サッカーがJヴィレッジをメイン会場として固定開催されることも決定しています。
今後は、ご支援いただいてきた地域の方々と一丸となって、福島県の「復興のシンボル」として、Jヴィレッジのさらなる充実と認知向上を図り、県内外の皆様に広く親しまれる施設になるよう、ひとつ、ひとつ、実現していきます。
天保元年(1830年)創業の笹屋皆川製菓は、参勤交代途上の城主にも愛されたまんじゅうの伝統の味を守っています。自家製餡、手ごね手包みで蒸し上げる昔ながらの製法なので、量産はできないですが、こだわりの食材の良さを引き立てることで、皆さんにそのおいしさを届けたいとがんばっています。
伝統は守りつつ、新たなチャレンジとして、この味をよりたくさんの方々に知っていただくことも大切だと感じています。ロゴやパッケージを新しく作成したのもその取り組みのひとつ。また、現在はコロナで機会が少なくなっていますが、県外の催事等に出店してPRしています。会津の名物「天ぷらまんじゅう」をもっと知っていただきたくて実演販売をすると、珍しくておいしいと大変喜ばれるんですよ。
また、地元下郷町のはちみつや、じゅうねんなどの福島県産の食材を使用した6次化商品の開発にも力を入れています。2017年には、無農薬の南会津産安納芋を使用した「安納芋のきんつば」が、福島県の6次産業化推進プロジェクト「ふくしま満天堂」でプレミアムを受賞しました。
今後も、昔ながらの味や歴史を生かしながら、今の時代にあったアレンジを加えるなど、新しい挑戦を実現していきたいと考えています。手作りで、ひとつ、ひとつ、心を込めて作り続けることで、会津地方を始め福島県のおいしいものや手作りの良さを発信していければと考えています。
西郷村でサケ・マス類の養殖や釣り場の運営を行っている国内有数規模の養魚場です。昭和10年にニジマスの養殖からスタートし、現在では、カナダ原産のニジマスを品種改良し、養殖方法や餌の成分を追求して、阿武隈川源流のきれいな水で育てた「阿武隈川メイプルサーモン」が特産品として知られるまでになりました。
東日本大震災時は、注文がストップ。多い時は一日数tの魚が出荷されずに死んでいくのを目の当たりにするのはとても辛かったです。でも、「福島県の水産物が途絶えないように、今こそ自分達ががんばるんだ」という一心でやってきました。
大震災以前に、大きな水害に見舞われたことがありました。その時は9割の魚が流出し、半数の建物が倒壊する被害がありました。廃業寸前の状況でしたが、各地で新たな釣り場を開設するなど、多くのことに挑戦しました。震災の時に、「売れないなら、より品質が高くおいしい魚になるように、さらに改良しよう!」と再び挑戦できたのは、この時の経験があったからかもしれません。
現在、世界的にも魚が減り、養殖需要が高くなっています。日本ではまだ供給が足りない状態。日本の食卓においしい魚を安定して届け続けるために、陸上で養殖する「循環濾過養殖」に取り組み始めました。これからも、ひとつ、ひとつ、挑戦し続けることで、福島県には川や海に限らずおいしい魚がたくさんいることを、国内はもちろん、海外にも広く知ってもらいたいと考えています。
宮城県仙台市の河北新報社では、東日本大震災からの復興支援を目的とする「今できることプロジェクト」を通じ、賛同企業や読者の方々とさまざまな取り組みを実施してきました。活動11年目となる2022年度、初めて県境を越えて福島県の相双地域を視察するバスツアーを実施し、仙台圏を中心に約40名の皆さんが参加されました。
ツアーでは、南相馬市の真野川鮭増殖組合ふ化場、双葉町の東日本大震災・原子力災害伝承館の視察や、浪江町では請戸漁港と福島イノベーション・コースト構想関連施設の見学を行いました。発災当時から時が止まったままの帰還困難区域の視察では、岩手・宮城との様相の違いに皆さん胸を痛めておいででした。
ツアー後のアンケートでは、「一歩ずつ復興へと進む福島の姿に感銘を受けた」「同じ東北人として助け合って前へ進んでいきたい」などの声をいただきました。参加された皆さんや読者の方々には、「ひとつ、ひとつ、実現する ふくしま」のスローガンに思いを重ねながら、福島の現状を伝えたり、実際に足を運んで食事をしたり、お土産品を購入するなど、被災隣県同士だからこそ「今できること」から、復興に向けた支援に取り組んでほしいと考えています。
震災からまもなく12年が経ちます。震災の記憶を忘れずに、次世代に伝えていくために何ができるのか。これからも皆さまとともに考え、さまざまな活動をひとつ、ひとつ、実現してまいります。
酪王協同乳業株式会社は、酪王乳業株式会社と東北協同乳業株式会社が2021年10月に合併し発足しました。
東日本大震災以降、売上が大きく減少する中、両社ともに、酪農家と消費者の皆さんのため、安全かつ安心な牛乳や乳製品の製造・販売を切磋琢磨しながら続けてきました。
震災直後、一時的に生乳に出荷制限がかかり、やむなく酪農家の皆さんが生乳を廃棄する一方で、お子さんに牛乳を飲ませてあげたいと工場を訪ねて来たお母さんもいらっしゃいました。このような状況を目の当たりにし、酪農家の皆さんが大切に育てた生乳を必要としている消費者の皆さんにお届けする懸け橋としての役割が、私たちの大切な使命だと改めて痛感しました。
また、弊社商品「酪王カフェオレ」ファンの方々が、風評払拭のため、SNSを中心に応援してくださったことにも勇気付けられました。2013年に感謝を込めて秋葉原でファンミーティングを開きましたが、約200人もの方々に集まっていただいたことには大変驚きました。当時から支援をしてくださる多くの方々のおかげで今があるのだと感謝しています。
今後は、3年後をめどに機能的な工場新棟を建設し、生産拠点を1ヶ所に集約して効率化を図るなど、環境にもやさしい製品づくりを目指します。また、スポーツイベントや文化活動、将来を支える子どもたちへの支援など、地域社会への貢献を続けていきます。
これらの活動を通して県内外へ福島の魅力を発信し、より多くの方々に親しまれ愛され続け、福島を代表する企業になれるよう、ひとつ、ひとつ、実現していきます。
江戸時代中期、ここ白河市東釜子地区は、越後高田藩の飛領でした。庄屋であった有賀家の裏には、飛領を治める「陣屋」がありました。有賀家は、大名から酒造りの命を受け、1774年(安永3年)に創業し、現在の社長である父で10代目となります。
次男の私は、2011年まで東北大学で生命科学の研究をしていましたが、震災を機に地元に戻って杜氏になりました。私が目指したのは、かつて蔵の銘柄であった普通酒「陣屋」を、高品質な特定名称酒として復活させ、地元の方々に飲んでもらうことでした。
そのために、県の清酒アカデミー職業能力開発校で酒造りの基礎を一から学びました。また、使用する機械や仕込みに使う水の特徴などのデータを取って分析し、経験値を増やしていく作業を、ひとつ、ひとつ、積み重ねていきました。
その結果、「陣屋」は、令和3酒造年度全国新酒鑑評会で初の金賞を受賞しました。お祝いの言葉を聞くたびに、地元の方々に誇りに思ってもらえるお酒を造れるようになったと嬉しく感じます。
有賀醸造は、2024年で創業250周年、そして会社設立100周年を迎えます。ここまで続けることができたのは、地域の豊かな自然環境と、稲作などの先人たちの地道な営みがあったからこそ。私たちも、一年一年を積み重ねて、この酒造りを100年後も残していきたい。その実現のために、地域の自然や風土を守りながら、福島だからこそ、この地だからこそできるおいしい酒を醸し、日本のみならず世界中に発信していきたいと考えています。
私は、東京都から石川町にUターンし、多くの方々との出会いを経て、2016年、農村食堂「里のカフェ」をオープンしました。地元の食材を使用した料理やスイーツを提供しており、今では県内外から多くのお客様にご来店いただいております。
「これ使って!」と自慢の野菜や果物を届けてくださる気さくな農家の皆さん。料理には、そんな地域の皆さんから仕入れた食材やスタッフ自ら育てた野菜をふんだんに使用しています。手塩にかけた新鮮な食材で作った料理をお客様に楽しんでいただくことが、私たちの喜びです。
さらに、井戸から汲み上げた天然水で入れたコーヒーや紅茶をお出ししたり、採れたて野菜や産みたて卵も販売しています。新鮮でおいしい食材を通じて地域の魅力をひとつ、ひとつ、伝えていけるお店にしていきたいです。
これからも、地域の皆さんとともに地産地消の取り組みを続けていくことで、持続可能な地域づくりの一助となれたら嬉しいです。
岩瀬牧場は、明治初期に開拓された国内初の西欧式牧場で、唱歌「牧場の朝」のモデルにもなった場所です。日本最古のコンクリートサイロやレトロな佇まいの旧事務所などを見学できるほか、動物との触れ合いや、ツリーハウス、フラワーガーデンなど、明るく開放的な雰囲気でレジャーをお楽しみいただけます。
最近は、来場される皆さんに満足いただけるようイベントにも力を入れています。スタッフの音声ガイド付きの場内トラクターツアーや、アーティストLIVE、マルシェなど、スタッフが創意工夫をこらして作り上げています。中でも夏季限定の「とうもろこし巨大迷路」はコロナ禍でも気兼ねなく楽しめるアトラクションとして大変好評で、3度目を迎えた昨年は、約15,000人の方に楽しんでいただきました。
また、隣接する県立岩瀬農業高等学校の加工実習に牧場産のブルーベリーを提供したり、イベントで吹奏楽部の演奏を披露していただくなどの交流に加え、障がいのある方に酪農に携わっていただく「農福連携」に取り組むなど、地域に根ざした活動も行っています。
これからもスタッフが一丸となって新たなコンテンツをさらに充実させ、来ていただいたすべての皆さんが笑顔になれる牧場として、ひとつ、ひとつ、実現していきます。
横浜市にある関東学院大学は、2022年9月に、震災からの復興と地域活性化を目指す包括連携協定を福島県と締結し、復興の課題の学修や地域の魅力を掘り起こすフィールドワークなどの復興支援に取り組んでいます。
6月に横浜・金沢八景キャンパスで開催された「創造祭・スポーツフェスティバル」では、福島県の職員や日本橋ふくしま館「MIDETTE」のスタッフの皆さんと一緒にPRブースを出展し、県産品の販売やふくしまを学ぶクイズなどにより、地域の方々へ福島県の魅力を発信しました。
今回参加したメンバーは学年も学部も様々。中には「ふくしまをもっと知ってもらいたい。」という熱い思いを持った福島県出身の新入生もおり、イベント後には「多くの方に福島県の魅力を伝えることができた。」「家族や友人に福島県の美味しいものを紹介したい。」「今回の経験を今後の活動に生かしたい。」などの声が上がりました。
これからも、福島県の復興の姿を学修しながら、大学のイベントなどを通して広く福島県の魅力を発信するなど、福島県の復興と地域活性化を応援する取り組みを、ひとつ、ひとつ、実現していきます。
西会津町上野尻地区にある私設公民館「いとなみ」は、地域の営みづくりをサポートし、人々の交流の拠点となることを目的に運営しています。空き家を活用し、2021年6月にオープンしました。1階は自分だけの本棚を持つことができる「一箱本棚オーナー制度」を導入し、約1,500冊を所蔵する図書館、2階は様々な用途で使用できる多目的スペースとなっており、地域の方のみならずどなたでも利用が可能です。
「人と人の顔が見える関係の中で日々を過ごしたい」と、2017年に夫婦で移住を決断。人口の少ないエリアでチャレンジしたかった私たちには、自然に恵まれ、交通のアクセスも良い上野尻地区はぴったりの場所でした。
「いとなみ」は、「一箱本棚オーナー制度」の視察のために静岡県焼津市にある図書館まで足を運んだり、地域の方や大学生の皆さんと空き家をDIYでリノベーションしたりと、協力してくださる多くの方々とともに、ひとつひとつ作り上げてきた場所です。現在は近所のお子さんから県外の方まで立ち寄っていただけるようになり、音楽レッスンや手芸ワークショップなども開かれるようになりました。
様々な人との交流を大切にし、今後も地域の方々の営みがより豊かになるような新たな取り組みを、ひとつ、ひとつ、実現していきます。
「人形町 和酒 焼鳥 ももふく」は、2019年3月に夫婦で開店した、福島県産食材を使用した料理や福島の地酒を楽しむことができる焼鳥屋です。
お店を開いたきっかけは、焼鳥屋が大好きだった夫の「人生最後の仕事として、店をやりたい」という強い思いでした。また、福島市出身である私は、震災以降、「故郷の力になりたい、福島のおいしいものをもっと知ってもらいたい」と切に願っていたため、2人の想いを叶えるべく開店に至りました。
料理に使用する食材の多くは、吟味して福島県産食材を選んでいます。「伊達鶏」は柔らかくて脂ののりが良く、「天のつぶ」はタレをかけてもお米がしっかりしているので、お客様からとてもおいしいと評判です。また、日本酒は地元で愛されているお酒も数多く取り揃えています。
福島で当たり前だと思って食べていたものや触れていたものが、実はすごく魅力的なものだったのだと上京してから改めて感じています。当店に来てくださったお客様にもそれを実感してもらい、幸せな気持ちになっていただくことが私たちの喜びです。これからもお客様に料理とお酒を楽しんでいだだき、同時に福島の魅力をより知っていただける場となるよう、ひとつ、ひとつ、実現していきます。
はじまりの美術館は、障がい者の支援を行う社会福祉法人安積愛育園を運営母体とし、築約140年の元酒蔵「十八間蔵」を改修して2014年6月にオープンしました。
当美術館は、多様な活動を通して「みんなが安心して暮らせる社会をどう実現するか」を一緒に考えることを目的としています。年に3~5回ほど企画展を開催し、障がいのある方の作品をはじめ、学芸員が面白いと思う表現や多くの方と共有したいことなどをテーマにさまざまな作品を展示しています。
また、地域のハブ機能を担う場所となるよう、猪苗代町の皆さまと美術館や地域について話し合う「寄り合い」を定期的に開いて意見交換をしています。一緒に周辺のまち歩きマップを制作したり、マルシェやワークショップなどのイベントを開催したりと地域の活性化につながる活動を行ってきました。
はじまりの美術館は来年2024年でオープンから10年の節目を迎えます。人と人とを結ぶきっかけになるのがアートの持つ力の一つと考え、手探りで頑張ってきました。これまでの経験を次に生かし、これからも常に新しいことが「はじまる場所」として、ひとつ、ひとつ、実現していきます。
guest house COCODAは、地元の飯舘村に賑わいを取り戻したいとの思いから令和4年9月にオープンした貸切型のゲストハウスです。調査研究やサークル活動などで飯舘村に訪れる首都圏の大学生の皆さんを始め、多くの方々にご利用いただいています。
COCODAでは、単に宿泊してもらうだけではなく、地域の皆さんと触れ合っていただく時間を大切にしています。農作業体験やまき割り体験を通して地元の暮らしを知ってもらうとともに、村のイベントにも参加してもらうなど地域の取組に関わっていただく機会を作っています。また、今年の夏には、首都圏の大学生が企画したアカペライベントを地域の方々と協力して開催するなど、正に地域の賑わいが新たに生まれつつあります。
飯舘村は震災当時、全村避難を余儀なくされ、まだ避難されている方も多くいますが、世代を超えた意見交換や触れ合いは関係人口を増やす貴重な機会となっています。ゲストハウスでの活動や経験を通して、飯舘村ファンを増やし、賑わいを取り戻すことができればと考えています。
今後は海外からのゲストを受け入れる体制を整えるとともに、体験型アクティビティを増やし、地元の歴史・文化や食、観光などを紹介していきたいと考えています。このゲストハウスが地域交流のプラットフォームとなり、飯舘村をさらに盛り上げていけるよう、ひとつ、ひとつ、実現していきます。
特定非営利活動法人「野馬土」は、東日本大震災で被災した農家の皆さんが中心となり、2012年10月に設立されました。
主な活動として、安全・安心な食品を提供するための米の全量全袋検査や土壌測定に加え、被災地を実際に見て、相双地域の現状を知るガイドツアーを行っており、多い時で年間3,000人を案内しています。現在は、震災を経験した地域の方々の想いに触れるとともに、地域の農産物を使ったアクセサリーやお菓子づくりで地域の魅力をより深く学ぶ体験プランも提供しています。
また、震災でコミュニティが分断された方々への支援として、カフェスペースを設けて食育をテーマにした料理教室や落語会などの交流イベントを開催し、コミュニティの再生や地域活動の拠点づくりにも力を入れています。
これからも多くの方に被災地の農業などの現状を知ってもらい、未来を考えるきっかけになるよう情報発信を続けていきます。自分たちのまちの今と未来にワクワク感を持ちながら、農家の皆さんと二人三脚で、ひとつ、ひとつ、実現していきます。
肉の秋元本店は、「美味しいお肉で幸せをつくる」をモットーに、美味しくて高品質なお肉の提供を通して、地元白河の豊かさや福島の魅力を発信しています。より多くの方に愛されるお店になれるよう精肉の販売だけでなく、自社ブランド豚の育成やオリジナル商品の販売など行っています。
自社ブランド豚「白河高原清流豚」は、さっぱりとした甘みのある脂、風味がぎゅっと詰まった赤身が特徴。農場HACCP認証を取得し、直営の養豚場で奥羽山脈のミネラル豊富な地下水を与えることで、病気になりにくい健康な豚を育てています。
日頃から大切にしていることは、対面でお客様の声を聴くこと。お客様との会話を通して、好みに合ったお肉を提案しています。スタッフが勧めたお肉を食べたお子さんが、初めてご飯をおかわりしてくれたというお話をお客様から聞いた時には、大変感激しました。お客様の声をしっかり聴くことで、美味しいお肉を提供することができ、さらには幸せをつくることにつながるのだと実感しました。
これからも地域に誇れる商品を提供して、お客様の幸せをつくるとともに、愛する白河市や福島県の魅力を全国に発信し続けていきます。魅力あふれる郷土「ふくしま」への愛の輪が、地域の方々や、県外の方々へ更に広がるよう、ひとつ、ひとつ、実現していきます。
修明高等学校では「ひとつ、ひとつ、実現する 修明農業クラブ」をスローガンに掲げながら、持続可能な野菜栽培の実践として、「スマート農業とGAPの実践」「廃棄物を活用した6次化商品開発」「地域の特産品開発や食育交流活動」の3つに取り組んでいます。
地元企業と協働しながら、ドローンなどの最新型農業機械を用いた栽培に取り組むとともに、GAPの実践にも力を入れ、生徒たちが栽培するトマト、リーフレタス、水菜は認証GAPを取得しました。また、成長の過程で間引きされ、通常廃棄されていた摘果メロンを活用し、地元の麹店に協力いただいて、味噌漬けとして商品化しました。校内で栽培している野菜は地域の方々へ販売しており、生徒たちは販売会を通してコミュニケーション力を身に付けています。
さらに、東白川郡の在来品種の栽培と普及拡大にも取り組んでいます。マメ類の白ささげ、十六ささげを栽培し、地元の幼稚園や小学校での出前授業など普及活動を行ったり、衰退してしまったこんにゃく芋栽培を復活させるべく、昔ながらの製法でつくる生芋こんにゃくづくりをスタートさせました。
今後の取り組みとして、白ささげや十六ささげ、こんにゃくを活用した特産品の開発を計画しています。これからも地域の方々と協働しながら、地域愛あふれる持続可能な野菜栽培を、ひとつ、ひとつ、実現していきます。
須賀川特撮アーカイブセンターでは、特撮映画の撮影で使用されたミニチュアや背景画、絵コンテや台本などの資料を収蔵し、特撮文化を発信するため、その一部を公開しています。当センターは、これらの貴重な資料が破棄され、散逸されている現状を危惧していた特撮関係者の皆さんと特撮文化拠点都市を目指す須賀川市の協働により、2020年11月に開館しました。
当センターでは、ゴジラやウルトラマンを生み出した「特撮の神様」である円谷英二監督のような映像クリエイターを輩出するための人材育成にも取り組んでおり、須賀川市内の学校に在籍する中高生を対象に映像制作を学ぶ「すかがわ特撮塾」を開催しています。「すかがわ特撮塾」では、現役の特撮関係者が講師を務め、怪獣やミニチュアセットなどを制作・撮影し、実践的な学びの機会を提供しています。
さらに、卒塾生が今後も特撮に関わり続けたいと自主的に「すかがわ特撮クラブ」を結成しており、彼らの活動のサポートや、親子で一緒に楽しめる「ウルトラマン切り紙」や「切り抜き合成写真」といった手軽にできるワークショップも実施しています。
これからも、「第二の円谷英二をこの地から」を目標に、映像制作クリエイターとなる人材を育成していくとともに、「特撮」が須賀川市にゆかりのある文化であることを国内外に発信し、特撮文化の魅力を多くの人に知っていただけるよう、ひとつ、ひとつ、実現していきます。